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1月13日(金)の朝日新聞EduAの記事で、文科省の全国学力・学習状況調査で英語の学習が好きと答えた小学6年生が減っているという結果が報じられました。記事によると「英語学習は好きですか?」との質問に、2013年度は「そうは思わない」と「どちらかといえばそう思わない」と答えた生徒の合計が23.7%だったのに対し、21年度は31.5%と8%近く増えたことが分かりました。
小学校では2011年度から5、6年生の「外国語活動」としての英語が始まりましたが、2020年度には外国語活動が3、4年生に引き下げられ、5、6年生では成績の付く「教科」として英語を学ぶことになりました。小学校での英語が教科になったことで、テストがあったり、評価が付く中学の授業の前倒しとなってしまい、英語嫌いの小学生を増やしてしまった可能性が考えられます。
これは英語教育改革が始まった2011年当時から予測されていたことで、「やっぱりな」といった感が否めません。小学校の先生方は本当に忙しい日々の業務の中から、不慣れな英語の授業の準備に時間を割かなければならず、日々の授業でどこまでできるか(できたか)には、学校や先生によるばらつきがかなり大きいのではないでしょうか。
一方、外国語の習熟度や運用能力を測る国際的な指標であるCEFRのA1レベル(英検3級程度)以上の英語力がある中学3年生は、2011年度以降年々増えています。
これには良いニュースであるど同時に、「授業についていけない生徒」が増えている可能性が指摘されています。2021年度の新学習指導要領で中学校の教科書はとても難しくなりました。特に中1の教科書はそれまで「始めて英語を習う」ことが前提でしたが、既に小学校で英語を学んで「ある程度できるようになっている」ことが前提の内容に変わりました。小学校で英語嫌いとなった生徒と、英会話スクールや塾で早い段階から英語を始めた生徒では中1のスタートラインの時点ですでに大きな差が開いており、英語が得意な生徒は難しくなった教科書でさらに力を付けていけますが、苦手な生徒は中学校でさらに授業についていけなくなるという二極化が起きていると言われています。
英語学習を学校を卒業したら終わってしまうもの、ではなく国際化が進む今日の社会で大人になってからも学んでいくものと考えれば、小学校や中学校での「差」などほとんど気にならない差であるはずなのですが、問題はテストをすることによってその差をあぶり出し、「評価」「成績」という形で生徒に突きつけ優劣をつけるところにあるかと思います。これは学校教育では仕方のないことなのかもしれませんが、本来楽しいものであるはずの言葉を学び人とコミュニケーションをとるということが、学校教育というシステムの中で子供たちにとって辛いものとなってしまうのは大変残念に思います。
子供達が小・中・高で楽しく英語を学び、かつ力を付け、アジアや世界で後れをとった日本の英語力を伸ばすような教育は実現不可能な夢物語なのでしょうか。
そうなるといいですよね 私の中学時代は困らなかったな~