英語教育における小中学校の連携

2024年6月6日 木曜日

今日のヤフーニュースでこんな記事を見つけました。

 

記事によると、小学校では楽しく感じていた英語が、中学校では苦手で嫌いになる生徒が増えているとのことですが、小学校では2020年度に、中学校では2021年度に今の学習指導要領になることが決まったはるか昔からこの問題は予見されており、これまでずっと議論されてきました。英語教育改革はニュースや新聞でも大きく取り上げられましたので知っている方も多いかと思います。

 

そこで必ず登場するのが、小学校と中学校の連携不足を非難する声。個人的には小学校と中学校の英語教育には初めから大きな目的の違いがあると思っており、小学校の先生は「せっかく子供たちが楽しく英語を学んでいたのに、中学校に入ってから勉強的な要素が多くなり英語が嫌いになってしまう」と感じ、中学校の先生は「小学校から英語を学んでいるのに中学英語に対応できる力が付いていない」と嘆く現状は・・・ある程度やむなし、と感じています。

 

私は、小学生のうちは、とにかく英語が好きであることが何より大切だと思いますので、レッスンでは生徒さんが楽しいと感じるエクササイズを基本としつつも、楽しいだけでなく実際に英語の力を付けることができる要素をレッスンに取り入れることを常に心掛けています。そして中学生クラスでは、楽しい要素と、勉強チックな要素の配分を少しずつ変えていき、生徒さんはある程度チャレンジングな課題をこなすことで自分の英語に自信が付き英語が好きになる、英語が好きになるからさらに勉強してより自信が付きもっと英語が好きになる、という正のスパイラルを作ることを大切にしています。

 

 

今の中学校ではこの正のスパイラルにうまく乗れて、難しくなった学習指導要領のおかげでどんどん上達する生徒さんと、逆に負のスパイラルに巻き込まれついていけなくなる生徒さんの二極化が進んでいると言われています。中学英語ではやはりなんと言っても「力を付ける」ことが大切であり、難しい、というより正確には「高度な英語」に生徒さんを触れさせることは、将来の日本を背負う若者にとって大きなメリットであることは間違いないので、今のレベルを落とすことなく、小中のギャップでついていけなくなる生徒さんをいかに減らすかが重要となりますが、これを世界一忙しいと言われる日本の学校の先生方が個人の力で解決するのはまず難しいでしょう。

 

世界のスタンダードから大きく取り残され、ガラパゴス化が進んだ日本の学校英語教育をなんとかするため文科省の旗振りで始まった英語教育改革ですので、現場の教師の努力や民間の教育機関に過度に頼らず、行政の力で小中高一貫したシームレスな英語教育を行える手だてをとって欲しいと思います。

 

Source: Yahoo News

Link: https://news.yahoo.co.jp/pickup/6503423

 

 

 

ライティング添削サービス

2024年5月28日 火曜日

 

みなさんお家で英語はどのように勉強していらっしゃいますでしょうか。イームスでは生徒さんの家庭学習支援にも力を入れており、そのひとつとして大人レギュラークラスとパワートーククラスで無料のライティング添削を行っております。ライティングの課題は宿題という形で毎週出され、隔週でトピックが与えられます。トピックが与えられた週はそのトピックについて、トピックが与えられなかった週に関しては生徒さんが自由にトピックを選んで書くことができます。

 

最近はChatGPTなどの無料AIがありますので、ただ自分の書いた英文の校正をするだけなら英語の先生はいらないかもしれませんが、自分一人でコツコツライティングの練習を継続していくには相当なモチベーションが必要となります。その点宿題という形で毎週課されれば、それも継続しやすくなります。また講師は添削するだけでなく、生徒さんの書いたジャーナルにコメントを書いて返却しますのでそれがまた書こうというモチベーションになったりもします。誰かに読んでもらうというのは大切なことですね。

 

このサービスは開校以来ずっと続けてまいりましたが、実際ジャーナルをある一定の頻度以上で書いてくる生徒さんの数はおよそ全体の半分あるか、ないかといったところでしょうか。書かない(書けない?)理由は様々あるかとは思いますがいつも「もったいないな~」と思います。

 

 

パワートーククラス(上級クラス)の生徒さんなどは、生活の中にお仕事などで英語を使う機会のある方が多く、実際日々英語に触れていますので、まあライティングの宿題をわざわざ書かなくてもいいのかもしれませんが、レギュラークラスの初級レベルの方などは、普段の生活の中に英語を使う機会のない方が多く、逆を言えば、レッスンだけでなく日頃から英語に触れていないから初級クラスにいるとも言えます。そうした方に少しでも日々の生活の中で、英語に触れる時間を増やして頂きたく、テキストからの宿題や、ライティングの課題、本の貸し出しなどを行っております。

 

もちろん、英語学習の目的、ゴールは人さまざまで、上達することだけが正義ではありません。しかし英会話スクールの門を叩く生徒さんに、できることであれば英語の上達を望まない方がいるでしょうか。最近はスマホのアプリや、AIを使った英語学習など、以前にはなかった便利な英語学習方法の選択肢も増えていますので、ややアナログ的とも言えるノートへのライティングや本読みでなくても、自分に合った楽しく、継続していける学習方法を見つけて欲しいと思います。どんな形にせよ日々の生活の中に英語を取り込まなければ上級者への道が開かれることはありません。Practice makes perfect. ぜひ継続的な英語学習習慣を身に付け、皆さまの英語学習の夢を叶えて頂きたいと思います。

 

 

英語にカタカナの振り仮名はあり?

2024年3月28日 木曜日

 

 先日、といってもかなり前にはなりますが、ある生徒の保護者さまから「娘の英語が最近カタカナ発音になってきているのに気づいて、学校の英語の教科書を見たらカタカナで振り仮名が振ってある。どう思いますか?」とご質問を頂きました。私は「絶対にやめた方がいい。」とお答えさせて頂きました。

 

 これは実は、以前のブログでも扱ったことのあるテーマなのですが、まず1つ目の理由として英語の発音をカタカナで正確に表記することはできないことです。一番いいのは英語の発音記号(辞書などで単語の横に必ず書かれている // や[  ] のついた記号)を覚えることですが、小学生ではこれは現実的には難しいのかもしれません。そのため小学校などでは読めない生徒さんをなんとかするためカタカナの振り仮名を振らせているという話を聞きますが、せっかく英語の正確な音を聞き分ける耳を持っているこの時期に、耳から入ってくる音ではなく、カタカナを頼りに日本語の音で子供に英単語を発音させるのは、正直その場しのぎの愚策であり、長期的な視点に立てばリスニング力、スピーキング力向上のための逆を行っているとしか思えません(現実的には1クラスの生徒数の多い小学校の授業では仕方ないのかもしれませんが・・)。

 

 中学生、高校生、あるいは普段からある程度は英語を聞いているはずの大人の生徒さんでも、どうしても“think”を「シンク」と発音する癖の抜けない方が時々いらっしゃいます。もしネイティブとの会話で“sit”を「シット」と発音したら・・・、ちょっと恥ずかしくなりますよね((+_+))

 

 次に2つ目の理由として、振り仮名を振ってしまうとその単語を読むときに肝心の単語のスペルを見ずに、その上に書いてある振り仮名を見てしまうため、英語の綴りと音のルール(フォニックス)を覚えることができないことです。その結果、「振り仮名がなければ読めない」期間が長くなります。私は時々レッスンで、当然知っているはずのない単語の発音を推測させたりすることがありますが、中には初めて見る単語でもある程度正確に発音を推測できる子がいます。それは、その子はこれまでに扱った別の単語から綴りを音のルールを学び、いま初めて見る目の前の単語にそのルールを当てはめることができる、ということですよね!この練習を重ねることが大切です。単語に振り仮名を振ってしまうことで、その単語の綴りを見て読み方を一生懸命推測するということをしなくなります。振り仮名を振ることは、その単語を自分の力で読むことを諦めること、と私は考えます。

 

 ではどうやって発音記号を読めない子供に、カタカナを介さずに英語の読みを教えたらいいのでしょうか。それは、もうお気付きかと思いますが “音”です。スペルを見ながらその音を“良い耳”で聞いて、正確にコピーするつもりで発音することを繰り返すことで正しいリスニング、スピーキング力が付いていきます。そのためイームスの小学生クラスでは「ABC of English」というフルCD付きの本を使ってリピーティング、シャドウイングの練習をします。低学年の本は単語集、中、高学年の本は会話集となりますが、レッスンだけでなくCD練習を日課として毎日行うことを宿題としています。

 

 英語は、日本語もそうですが、必ずしも文字通り発音されるわけではありません。音で扱われる言語には、文字では起きない音の融合、欠落、変化などが起こります。例えば in an hour は inan’our (融合&欠落)、certainly は cert’nly (欠落)、kind of は kina (変化)などです。そのため、特に小学生の生徒さんには、リーディング練習の際、必ずお手本となる音源(CDなど)を使い正しい音を覚えるだけでなく、こうした話し言葉で起きる現象にも慣れるため、必ず声に出してリーディング練習をして欲しいと思います。

 

 レッスンで先週やったページを生徒さんに読ませてみると、お家でしっかりCDを使って練習しているかどうか分かる時があります。例えばテキストには “What are you ~?”と書いてあるのに「ワラユー?」と発音する生徒さんがいたとします(ここでは分かりやすくするため発音をカタカナ表記します)。この生徒さんは文字通りの発音をしていませんね!アメリカ英語では“t”の音がよく「ラ」のような音に変化します。この生徒さんはそれを耳で学んだからそういう発音になったことが分かります。良かったらお家でお子様のリーディングを試してみて下さい(^^♪

 

 「10歳の壁」という言葉がありますが、直観的に物事をとらえ、また英語に関しては聞こえた音を正確に再生(reproduce)できる、大人にはない特別な能力を持つこの時期に、英語の発音をカタカナで教えるなんて本当にもったいないことだと思いませんか?

 

 

2023 クリスマスレッスン

2023年12月24日 日曜日

 

今年もクリスマスレッスンを行いました♪レッスンではクリスマスの歌や、楽しいゲームを通じて「reindeer」「sleigh」などの単語を学びましたが、こういった単語は大人の英語学習者は意外と知らなかったりします。クリスマスのお話にはこうした単語がたくさん出てきますので、子供たちは楽しみながら自然と単語を覚えていきます。

 

 

クリスマスゲームの中でも一番盛り上がるのが「Who Took The Cookie From The Cookie Jar?」のクリスマスバージョン「Who Took The Present From Santa’s Bag?」です。サンタさんのバッグからプレゼントを取った人を当てるゲームですが、人数分の紙を用意するだけで簡単にできますので、クリスマスにご家族やお友達と楽しんでみるのもいいかもしれませんね。やり方は「Who Took The Cookie?」で検索すればゲームの遊び方を説明したサイトが見つかります。Xmasバージョンは歌の中で「Cookie」を「Present」に、「Cookie Jar」を「Santa’s Bag」に替えるだけです。

 

レッスンを盛り上げてくれた生徒の皆さんありがとう!今年はサンタさんに何をもらうのかな?楽しいクリスマスとお正月をお過ごしくださいね!

 

Merry Christmas!

 

 

2023ハロウィンコスチュームコンテスト受賞者

2023年11月4日 土曜日

 

ハロウィンコスチュームコンテストの今年の受賞者は上の3名に決定し今週、各賞の授与が行われました♪ベストドレッサー賞は中央のYuki君。特別賞は左のShotaro君と右のNaoshi君。受賞者には記念の写真立てとハロウィンキャンディーバッグに加え、ベストドレッサー賞には5,000円分、特別賞には3,000円分の図書カードがそれぞれ贈られました。

 

Yuki君は4年連続の大賞受賞となります。その強さの秘密は発想の意外さにあります。Yuki君がまだ2年生だった時、三島コロッケの仮装をしてきてみんなを笑いの渦に巻き込みました。そして2年目のエビフライに続き、3年目は誰もが「食べ物シリーズ」を予想する中、なんと「アラブの石油王」!紙で作った手作りの鷹を腕に乗せてやってきました!毎年、周りを「なぜ?」とうならせる奇抜でしかもユニークな仮装を、手作りで仕上げてくるところに高評価のポイントがあります。

 

 

そして今年、彼が選んだ仮装は・・・、イームスのキャラクター(^^♪ 見た瞬間「今年もやられた!」と思いました。みんなの予想をあざ笑うYuki君の着眼点に、心地よい敗北感で胸がいっぱいになりました。そしてレッスン終了後には「これもういらないからあげます。」と言って、イームス君(?)のかぶりものを置いていきました・・(笑)。

 

 

Yuki君も今年で5年生。小学校最終学年の来年は最後のハロウィンレッスンとなりますが、今から彼がなんの仮装をしてくるのか楽しみです♪さすがにもうネタ切れじゃないかと思うのですが、彼のことだから何をしてくるか分かりません。Yuki君が、チャンピオンのまま小学生クラスを卒業するのか、それとも新チャンピオンが誕生するのか、今からとても楽しみです!

 

その他、評価の高かった仮装は以下のようになります。

 

 

 

仮装してきてくれた生徒の皆さま、お手伝いして頂いた保護者の皆さま、楽しい仮装をありがとうございました。来年もまた盛り上げていきたいと思いますのでよろしくお願いします!

 

 

 

 

2023 ハロウィン

2023年10月30日 月曜日

 

今年もハロウィンレッスン開催♪生徒の皆さんは思い思いのコスチュームに身を包み、ハロウィンに関するゲームやアクティビティで楽しく英語を学びました。今年は、毎年恒例のコスチュームコンテストで三年連続チャンピオンを獲得している金曜E3クラスのYuki君がチャンピオンの座を守るのか、それとも新チャンピオン誕生かに注目が集まります。

 

 

 

中には手作りの凝った衣装を着たり、メークやフェイスペインティングをして参加の生徒さんもいました。お父さん、お母さん、ご協力ありがとうございました。

 

 

 

あっという間の楽しい一時間で、生徒さんからは「え~、もう終わり~?」の声が・・(^^♪ 最後は「Trick or Treat」でお菓子をもらいました。参加して頂いた生徒の皆さん、ありがとうございました。注目のコスチュームコンテスト受賞者は、明日ラインで発表します。生徒の皆さん、保護者の皆さま、どうかお楽しみに!

 

 

英語はハウマッチ

2023年8月24日 木曜日

どうしたら英語がはなせるようになるのか?

どうしたら英語が話せるようになるのか。英語学習者であればだれでもその答えに興味があるはずです。人によっては子供のとき海外に住み、母語と同じプロセスで自然と英語を身に付けることができた幸運な人もいます。また数年の海外留学でビジネスレベルの英語を身に付けた人もいます。こう書くとみなさんは、英語は海外に住まなければ本当には身に付かないのかと思われるかもしれませんが、日本でコツコツ勉強し一度も海外に出ることなく十分な英語を身に付けた人もいます。逆に、海外に住んでも、日本人コミュニティーにどっぷりつかり、英語を使う機会をできるだけ避け、10年経っても20年経っても英語が話せない人もいます。

 

 

 

英語学習成功者の共通点

言葉を自然と身に付けることができる子供時代を海外で過ごした帰国子女のような特別な場合を除き、ある程度の年齢に達してから英語学習を始め、成功した人達にはひとつの共通点があります。それはそのレベルに達するまで英語学習を辞めなかったということです。当たり前のことかと思うかもしれませんが、「英語が身に付かなかった」と自ら結論を出し、学習を辞めてしまうことが、目標とする英語を身に付けることができない最大の理由です。


人によって目標のレベルに到達するための期間は様々で、当然英語学習を密にやった人はその期間が短く、怠けてしまった人はその期間が長くなります。英語を身に付けるために必要な学習時間のデータには諸説あります。アメリカ国務省が公表しているデータによると「英語のネイティブスピーカーが日常生活で困らない程度の日本語を習得するのにかかる時間は約2,200時間」だそうです。興味深いのは、英語のネイティブスピーカーが言語的に似ているスペイン語を学ぶ場合にはこれが600時間で済むそうです。日本人が日常会話程度の英語を身に付けるためには3,000時間程度の学習が必要であると言われています。毎日2時間勉強しても4年以上かかる計算になります。残念ながら私たちにとって言語として構造のちがう英語を身に付けることはそう易しいことではありません。

 

 

There is no royal road to learning.(学問に王道なし)

それでも英語を身に付けたいと思う人は、往々にして、何とかもっと楽に、早く英語を身に付ける方法はないかと考えるものです。そして新聞チラシやテレビのCMで見た「一日〇分英語を聞くだけで口から英語が飛び出す」とか「○○教授が開発した奇跡の英語学習法」といったものに飛びつきがちです。どんな教材にも学習方法にも良いところはありますので、大切なのは学習者がそれをどう使うかですが、「楽をして英語が身に付く」ことを強調する教材、学習法は、学習者の弱みに付け込む販売戦略のキャッチコピーでほぼ間違いないと私は思っています。

 

 

 

英語はハウマッチ

私の好きな言葉に「英語学習はHowではなくHow Much」というのがあります。効果的な学習方法、自分に合った学習方法というのは存在します。ただそれを見つけるだけで英語が上達するはずはなく、実際に英語学習にどれだけ時間を費やしたかの方がはるかに大切です。英語の上達には「量」と「頻度」が物を言います。英語が話せる人は必ずそれなりの努力を続けています。今英語が話せるか、話せないかは過去の自分が決めたこと。将来英語が話せるようになるか、ならないかは今の自分が決めることです。楽して英語が身に付く方法を探すことに時間を使うのはやめて、地道にコツコツ、出来るだけ密に学習を継続することが本当の意味での英語習得の最短で唯一の道なのです。

 

 

英語はアウトプット”も”大切

2023年7月7日 金曜日

 

日本人が英語を「話せない」理由として日本の学校英語教育では文法知識の詰め込みや長文読解に多くの時間が割かれていることがこれまでよく挙げられてきました。そのため「英語はアウトプットが大切」という考え方が広まりましたが、コミュニケーションに必要な基礎的なボキャブラリーや文法知識を持たないままアウトプットばかりしていても英語の力を効果的に伸ばすことは当然出来ません。

 

「アウトプット」は常に「インプット」の先にあり、大学受験の勉強などですでに十分なインプットがある学習者はアウトプットの機会を増やすだけで大きく英会話力を高めることができるかもしれませんが、英語から離れた生活を何年、何十年も過ごしたのち英語を学び直したいと考える方ほどまずはインプットの量が大切となります。

 

ではどうするか?ですが、単語本で単語練習をしたり参考書や問題集で文法を学んだりするのももちろんいい考えで、中にはそうした学生と同じような「勉強」スタイルで英語を身に付ける方もいますが、多くの、特にまだ学習習慣の付いていない初心者の方ほど継続できないケースが多く見られます。そうした方にはぜひ「多読」をお勧めします。

 

「読む」という作業は一人で黙ってやる作業なので、英語を「聞ける」「話せる」ようになりたい大人の英語学習者から見れば優先順位の低いトレーニング方法に見えますが、多読をすることで単語やフレーズが増え、表現やコロケーションを学び、また英語を理解し処理するスピードが上がります。多読がリスニング、スピーキング能力を大きく向上させることは多くの実践的な研究でも証明されています。

 

英語能力の向上には「インプット」と「アウトプット」の両方のトレーニングが必要で、そのバランスは学習者のレベルや学習目的によって変化します。このブログのタイトルは「英語はアウトプット“も”大切」とさせて頂きましたが、インプットの量がアウトプットのトレーニングをより効果的なものにすることを忘れず、今日からインプットの習慣を作ってみませんか。

 

 

英語好きの小学生が減少

2023年1月14日 土曜日

1月13日(金)の朝日新聞EduAの記事で、文科省の全国学力・学習状況調査で英語の学習が好きと答えた小学6年生が減っているという結果が報じられました。記事によると「英語学習は好きですか?」との質問に、2013年度は「そうは思わない」と「どちらかといえばそう思わない」と答えた生徒の合計が23.7%だったのに対し、21年度は31.5%と8%近く増えたことが分かりました。

 

 

小学校では2011年度から5、6年生の「外国語活動」としての英語が始まりましたが、2020年度には外国語活動が3、4年生に引き下げられ、5、6年生では成績の付く「教科」として英語を学ぶことになりました。小学校での英語が教科になったことで、テストがあったり、評価が付く中学の授業の前倒しとなってしまい、英語嫌いの小学生を増やしてしまった可能性が考えられます。

 

これは英語教育改革が始まった2011年当時から予測されていたことで、「やっぱりな」といった感が否めません。小学校の先生方は本当に忙しい日々の業務の中から、不慣れな英語の授業の準備に時間を割かなければならず、日々の授業でどこまでできるか(できたか)には、学校や先生によるばらつきがかなり大きいのではないでしょうか。

 

一方、外国語の習熟度や運用能力を測る国際的な指標であるCEFRのA1レベル(英検3級程度)以上の英語力がある中学3年生は、2011年度以降年々増えています。

 

 

これには良いニュースであるど同時に、「授業についていけない生徒」が増えている可能性が指摘されています。2021年度の新学習指導要領で中学校の教科書はとても難しくなりました。特に中1の教科書はそれまで「始めて英語を習う」ことが前提でしたが、既に小学校で英語を学んで「ある程度できるようになっている」ことが前提の内容に変わりました。小学校で英語嫌いとなった生徒と、英会話スクールや塾で早い段階から英語を始めた生徒では中1のスタートラインの時点ですでに大きな差が開いており、英語が得意な生徒は難しくなった教科書でさらに力を付けていけますが、苦手な生徒は中学校でさらに授業についていけなくなるという二極化が起きていると言われています。

 

英語学習を学校を卒業したら終わってしまうもの、ではなく国際化が進む今日の社会で大人になってからも学んでいくものと考えれば、小学校や中学校での「差」などほとんど気にならない差であるはずなのですが、問題はテストをすることによってその差をあぶり出し、「評価」「成績」という形で生徒に突きつけ優劣をつけるところにあるかと思います。これは学校教育では仕方のないことなのかもしれませんが、本来楽しいものであるはずの言葉を学び人とコミュニケーションをとるということが、学校教育というシステムの中で子供たちにとって辛いものとなってしまうのは大変残念に思います。

 

子供達が小・中・高で楽しく英語を学び、かつ力を付け、アジアや世界で後れをとった日本の英語力を伸ばすような教育は実現不可能な夢物語なのでしょうか。

 

 

ビンゴ大会

2022年12月25日 日曜日

 

クリスマスプレゼントが当たるビンゴ大会を行いました!ここ数年はコロナ禍で大人数でのイベントができませんでしたが、今日は短時間ですが、にぎやかで楽しい時間となりました。参加してくれた生徒のみなさん、ありがとうございました!(^^)!

 

 

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